横浜北仲マルシェをもっと、おもしろく!
Interviewer
多くの方に横浜北仲マルシェの魅力を知ってもらいたい!
そんな思いを持ち発足した編集部のメンバーが、
オリジナルの視点と切り口で出店者さんに迫ります。
Vol8 2019 / 10 / 7(月)
キッチンカー歴12年。創作アジアン料理「BAZIO」の
名物店主が語る、ファンを飽きさせない秘訣とは?
横浜北仲マルシェのオープン当時から出店しているBAZIOは、常連のお客様も多い人気店。店主の斉藤裕治さんと奥様のうたこさんがキッチンカーを、東京都足立区にあるレストランを息子の一さんが切り盛りしています。キッチンカーならではのメニュー展開や、出店者同士のコラボレーションメニューなど長く愛されるお店づくりのヒントをお聞きしました。
「待っているお客様」に会いに行く。
斉藤さんがキッチンカーを走らせる理由。
BAZIOはキッチンカーを先に始めてから、店舗を開店されたんですよね?
はい。2007年にキッチンカーでBAZIOを始めました。
だんだんとお客様から「店舗はないんですか?」と聞かれることが増えてきて、2012年に今の北千住に店舗を持つことに決めたんです。
店舗の営業は、基本的に息子さんが全て行っている。キッチンカーは斉藤さんと奥様が担当。
キッチンカー歴は12年になるんですね!
横浜北仲マルシェには初期のころから出店していらっしゃいますが、きっかけは?
最初は2009年頃、勝どきの太陽のマルシェに出店のお誘いをいただいて。そこから2年後、横浜でも新しくマルシェをオープンするからとお声がけいただきました。
斉藤さんをモチーフにしたキャラクター「BAZIO(バジオ)」は奥様がデザイン。店舗の名物メニュー、B-PANの形をしている。
さまざまな場所にキッチンカーを走らせていらっしゃる斉藤さんから見て、横浜北仲マルシェはどんな特徴がありますか?
地域密着型のマルシェですね。
よく来てくださるお客様に「今日を逃したら来月まで食べられないと思うとマルシェの日に予定を入れられないのよ」と言われたこともあります。
月に1回の出店ですが、毎回楽しみに待っていてくれるお客様がいると思うと、これは簡単に休めないぞと(笑)
12年連れ添っているキッチンカーはまだまだ現役。簡単なメンテナンスは斉藤さんが自ら行っている。
店舗とは異なるお客様に会えるのも、マルシェの魅力ですね。
そうなんです。キッチンカーはお客様との距離が近いので、短時間ですがいろんなお話をします。
妊婦さんだったお客様が、「出産後すぐに食べたくなって」とお子様を連れてきてくれたり、マルシェでBAZIOを知ったお客様が「もっといろんなメニューを食べてみたい」と店舗に来てくれたりと、マルシェをきっかけに交流が広がっています。
オリジナルの味を求めて。
お店のイチ押しメニュー
「タイミート」ができるまで。
タイ風ミートライスにハヤシライス……どれもおいしそう。
人気メニューはなんですか?
僕らがおすすめしているのは、ハーフ&ハーフ。
タイ風ミートライスとハヤシライスと2種類が食べられます。
パクチー、コーン、枝豆、トマトとフレッシュな野菜のトッピングもうれしい。
ちょっとずついろいろなメニューが食べられるのはうれしいです!
とりひき肉にグリーンカレーの味付けをした「タイミート」はBAZIOのオリジナルだとか。
はい。アジアン料理がもともと好きで自分でもよく作っていたんですが、ランチに手軽に食べられるのはカレーだろうと、キッチンカー用にオリジナルレシピを開発しました。
最初は「グリーンカレー」と名付けていたのですが、息子が「タイミート」と命名してくれました。
見た目よりもしっかりグリーンカレーの風味が感じられて、ジューシーなとりひき肉は食べ応え十分!パクチーとの相性もばっちりです。
素材のこだわりはありますか?
肉は、僕の同級生がやってる肉の卸業者からその時々で質の良いものを仕入れています。信頼のある人から買えるので安心ですね。
横浜北仲マルシェに出店している米農家のHirayama Rice Farmingさんや、うしく農園さんの玄米はとてもおいしいので、時期が合えばマルシェと店舗の両方で使わせてもらっています。
マルシェのメニューは、木・金曜日で約400食分(時期によって異なる)を仕込んで、土日の出店に備えています。
店舗では玄米を使った甘酒も提供している。すっきりとしたやさしい甘みが特徴。
たくさん仕込んできていただいても、14:00頃には売り切れてしまう日もあるんですよね。どうしても食べたいときは、早めにゲットしておきたいところ。
季節によってメニューは入れ替わるのでしょうか?
定番メニューはありますが、寒くなるとスープや肉系のメニューを増やしています。逆に、夏場はメニュー数を減らしていますね。
定番メニューのタイ風ミートライス、ハヤシライスに加えて、さまざまな創作アジアン料理が揃う。
提供スピードをあげるためです。
炎天下でお待ちいただく時間をなるべく減らしたいので。
なるほど。斉藤さんのお心遣い、おみそれいたしました。
出店者とともにつくる、コラボレーションメニューでマルシェを盛り上げたい。
横浜北仲マルシェは、お店同士の交流も盛んなんですよね。
お店同士のコミュニケーションは活発です。出店するうちに仲良くなって、どちらからともなくお互いの商品をメニューに取り入れることもありますよ。
自分の店の提供が終了したあと、他のキッチンカーを見て回る時間が大切だと話す斉藤さん。コラボメニューの企画もこの時間に生まれることが多いとのこと
BAZIOの「タイミート」を使っている出店者さんもいらっしゃいますよね。
タイミートをピザの上にトッピングしたり、餃子に入れたり、クレープの具にしておかずクレープにしたりといろいろと使っていただいております。マルシェだけで食べられる限定メニューです。
コラボレーションメニューを作るときの心得はありますか?
互いの素材の個性がぶつからないようにシンプルにつくることで、おいしさを引き立てあうようにこころがけています。
コラボレーションメニューを食べたお客様に「これおいしいね、どこで売ってるの?」と聞かれたら、お店をご紹介してすぐにその場で買っていただけるというのは、マルシェだからこそできることですね。
そういったお店同士の仲の良さが、マルシェの温かい雰囲気づくりにつながっているんですね。
今後はどういったことに挑戦していきたいですか?
ランチタイムが近づくと、続々とお客さんが集まり、キッチンカーの前には列が。
オリジナルメニューを作るのが好きなので、出店者さんと一緒に北仲マルシェにしかない味をどんどん生み出していきたいです。
いつもの味も、新しい味もある。
そして、気さくな斉藤さんとの楽しい会話。BAZIOファンがハマる理由に納得です!
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